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マルチクラフター「多能工」育成が今、リノベーション求められているワケ

〈マルチクラフター〉(多能工)とは

トイレやバスといった水まわり工事を1人で行う多能工育成学校「リフォーマー専門学校」が開校して2カ月、順調な滑り出しを見せている。既に5人の卒業生を輩出。10月4人、11月は5人の入学が決定しており、リフォーマー(多能工)が順調に育ちつつある。

広島県呉市。人口22万人の港町にリフォーマー専門学校は存在する。立地がいいとは言えない地域で、仙台や東京、名古屋
から次々と入学生が送り込まれてくる。彼らはリフォーム会社か住宅会社の社員。多能工の技術を身につけ、将来自社の工事を行う担い手だ。

1カ月の費用50万円は、助成金を使うと10万円前後に抑えられるが、現地までの交通費、宿泊代、給料などがかかってくる。それでも、メリットは大きいと考える経営者が続く。理由は水まわり工事の生産性の改善だ。

「外部の職人の多能工化で10%、自社で15%ほど粗利が違います」。大澤仁志理事長は自ら呉でリフォーム事業も営んでおり、多能工を活用するメリットを実感する。「水まわり中心のチラシを配布する会社は利点があるでしょうね」と大澤理事業。イメージとして、大体1億円の水まわり工事売り上げがあると1人のリフォーマーを雇える工事量を提供できるという。

もし1億円の工事を自社の多能工だけで賄えると年間の利益が1500万円ほど変わる計算であり、利益体質の大きな改善につながってくる。

 

では実際、学校では、どんな指導を行っているのか。授業は初級、中級、上級の各コースとも20日間にわたり行われる。初級は全くの素人、上級は何かしらの建設職人、もしくは現場監督に従事していた方、中級はその中間となる。初級でも20日間で道具の使い方からトイレの取り付けまででき、上級はキッチン、バス、トイレ、洗面の工事がそれぞれ1人でできるようになる。もちろん、短期間での技術の習得のため、その後の現場作業による修練が必要不可欠だが、実践で使えるレベルに育て上げることが可能だ。

生徒の業種は、工務や職人だけではなく、営業マンも対象。10月入学の生徒は営業経験者となっており、「施工できる人がついでに営業し、追加工事を取るようにできる」と大澤理事長は話す。

他社でも、日常的に施主と接する職人のサービスレベルを上げることで追加工事、リピーター獲得に成功している事例は多数ある。東京大学出など高学歴大工を社内育成していることで知られる平成建設(静岡県沼津市)などは、リフォーム事業に営業マンを置いていない。リピーターや追加工事だけで、15億円ものリフォーム受注が取れるのは、職人の質の高さが関係する。

将来は、リフォーマー専門学校の名でFC事業も検討しており、全国で多能工の育成を推進していく方針だ。